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論文

新しい海水ウラン捕集システムの提案

瀬古 典明; 笠井 昇; 清水 隆夫*; 玉田 正男

日本海水学会誌, 59(5), p.316 - 319, 2005/10

モール状捕集材を海底から立ち上げて係留するシステムにおいて、1kgあたり1.5gのウランを捕集できる捕集材で年間1200トンのウランを捕集するには、捕集材の長さを60m、係留間隔を8mとした場合、捕集材210万本を係留する必要があり、係留面積は134km$$^{2}$$となると推定された。モール状捕集材を用いて海水中のウランを捕集するのに適した海域は、南西諸島から土佐湾の水深100mから200mの領海内と考えられ、総面積はおおよそ6000km$$^{2}$$に達する。

論文

Current status of adsorbent for metal ions with radiation grafting and crosslinking techniques

瀬古 典明; 玉田 正男; 吉井 文男

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 236(1-4), p.21 - 29, 2005/07

 被引用回数:104 パーセンタイル:98.74(Instruments & Instrumentation)

環境水から有害金属を取り除くことは環境負荷軽減の目的から重要なことである。放射線グラフト重合及び架橋技術を用いて作製した吸着材はこれらの金属に対して優れた吸着除去性能を示す。グラフト重合法は材料に汎用のフィルムや繊維などを用い、これらの既存の成型を保ったまま金属除去可能な官能基を容易に導入できる特色を持った技術である。この技術を用いてヒ素を除去するための吸着材を作製したとところ、市販の同タイプのものと比較して100倍の吸着速度で処理できることがわかった。また、アミドキシム型やイミノジ酢酸型の吸着材はホタテ貝中に濃縮されているカドミウムを効率的に除去できる。さらに、キチン,キトサンのような天然高分子をペースト状態で架橋させたものも吸着材としての使用が可能で、この吸着材は使用後生分解できる利点がある。

論文

放射線グラフト重合時のモノマー繰返し使用によるキレート繊維の作製

片貝 秋雄; 玉田 正男; 永本 浩之*; 宮川 博*

日本イオン交換学会誌, 16(2), p.122 - 126, 2005/05

アクリロニトリルとメタクリル酸との放射線共グラフト重合法及びグラフト鎖中のシアノ基のアミドキシム基への変換によって、キレート形成基としてアミドキシム基を持つキレート繊維を作製した。放射線共グラフト重合法でのモノマーを繰り返し使用して、グラフト鎖の組成及び重金属イオン吸着容量に及ぼす効果を調べた。共グラフト重合で生じるホモポリマーの量が0.15g/Lと無視できるほど少ないために、4回モノマーを繰り返し使用しても共グラフト率の低下は初回の170%に比べて10%程度であった。アミドキシム基密度,亜鉛及びカドミウムの吸着容量への影響は小さかった。4回モノマーを繰り返し使用することにより、50%コストダウンすることができた。

論文

海水ウラン採取用のモール状捕集材の合成と実規模システムの検討

玉田 正男; 瀬古 典明; 笠井 昇; 清水 隆夫*

FAPIG, (169), p.3 - 12, 2005/03

モール状捕集材は係留システムの軽量化により捕集コストの低減化が期待できる新しい形状の捕集材である。海水ウランの捕集に関しては、アミドキシム基が海水中に溶存するウランに対して高い親和性を持つ。この官能基を放射線グラフト重合によりポリエチレン糸に導入し、そののち編み込み加工によりモール状のウラン捕集材を合成した。2.8mmol/g-捕集材の官能基密度を持つ捕集材の作製には5時間のグラフト重合反応が必要であった。得られた捕集材を沖縄沖に係留した結果、30日の浸漬で1.5g/kg-捕集材のウランの吸着が可能であった。年間1200トンのウランを捕集するためには134km$$^{2}$$の海域が必要であるが、沖縄から土佐湾にかけての海域でウランの捕集に適した海域は6000km$$^{2}$$あることがわかった。

報告書

有用金属捕集材実海域試験分別溶離試験装置の製作と設置

瀬古 典明; 笠井 昇; 玉田 正男; 長谷川 伸; 片貝 秋雄; 須郷 高信*

JAERI-Tech 2004-076, 78 Pages, 2005/01

JAERI-Tech-2004-076.pdf:17.11MB

放射線グラフト重合法を応用した繊維状アミドキシム樹脂の実海域での有用希少金属捕集性能を評価するため、200kgの捕集材を浸漬する試験を1999年9月から開始した。分別溶離試験装置は本試験で実海域に浸漬した捕集材から有用金属を効率よく分別溶離回収する装置であり、むつ事業所内関根浜岸壁に設置した。本装置は海から引き上げた捕集材カセット(290$$times$$290$$times$$160mm)の前処理を行う前処理設備と有用金属を溶離回収する分別溶離設備から構成される。本報告ではこの分別溶離試験装置の設計,製作,設置について記載した。前処理では実海域から引き上げた捕集材カセットを洗浄し、付着した海洋生物や汚泥等の除去を行った。次いで、72個単位で捕集材カセットを溶離ユニット(1210$$times$$1210$$times$$H1460mm)に充填し、溶離液のリークがないよう不織布をパッキンとして隙間に充填した。分別溶離では溶離ユニットを分別溶離装置内に装填した後、低濃度塩酸溶液(0.01M)でのアルカリ,アルカリ土類金属の除去回収、次いで高濃度塩酸溶液(0.5M)で有用金属(特にウラン)の溶離回収を行った。

論文

ウラン除染用吸着剤の評価

瀬古 典明; 玉田 正男; 吉井 文男

日本原子力学会和文論文誌, 3(4), p.340 - 345, 2004/12

放射線グラフト重合技術を用いてキレート吸着剤を合成し、pH0.5から12までの領域でウラン吸着特性を評価した。アミドキシム型,イミノ二酢酸型,リン酸型の吸着剤は、それぞれアクリロニトリルとメタクリル酸の混合液,メタクリル酸グリシジル,リン酸エステルモノマーを用いてグラフト重合し、アミドキシム型,イミノ二酢酸型については、グラフト重合後の化学処理により官能基を導入した。グラフト重合時間が2, 1.5, 8時間で各々3.5, 2.0, 2.0mol/kgの官能基が導入された。ウラン溶液に吸着剤を入れ、吸着性能を分配係数により評価した結果、市販樹脂と比較して、pH0.5ではリン酸型が200倍、pH8以上のアルカリ領域ではアミドキシム型が500倍の性能を有することがわかった。キレート吸着剤は強固に金属を吸着するため、ウランの脱着による二次汚染が生じることはなく、スラッジ廃棄物の処理材料としての応用が期待できる。

論文

海水ウラン採取用のモール状捕集材の作製と評価

瀬古 典明; 玉田 正男; 笠井 昇; 吉井 文男; 清水 隆夫*

海洋開発論文集,20, p.611 - 616, 2004/06

海水中に溶存するウランを高効率的に捕集するための長尺のモール捕集材を放射線グラフト重合技術を用いて作製した。ポリエチレン繊維を原料としたモール状捕集材は、放射線照射,グラフト重合などの過程においていずれも強度保持条件を満たすことができた。グラフト率100%のグラフト繊維をモール状に加工した捕集材を用いた捕集試験では、これまでの捕集材と比較して、海水温度効果が1.5倍、海水との接触効率が1.7倍の計約2.5倍の捕集性能が得られた。これまで問題であった高重量の係留索に直接捕集材をモール状にしたものを用いることで、軽量化に成功し、捕集効率も海水との接触効率が上昇したことで、コスト低減化が見込まれる。

論文

Fine fibrous amidoxime adsorbent synthesized by grafting and uranium adsorption-elution cyclic test with seawater

瀬古 典明; 片貝 秋雄; 玉田 正男; 須郷 高信*; 吉井 文男

Separation Science and Technology, 39(16), p.3753 - 3767, 2004/00

 被引用回数:83 パーセンタイル:90.32(Chemistry, Multidisciplinary)

繊維状のアミドキシム吸着材を放射線グラフト重合法により作製した。得られた吸着材を用いて海水中に溶存するウランの吸脱着試験を繰り返して行った。溶離剤として塩酸を用いて吸脱着を繰り返し行うと使用回数5回でウランの吸着性能は失われた。しかし、溶離後の吸着材にアルカリ処理を施すことで25%程度その減少を抑えることができた。さらに、溶離剤に酒石酸などの有機酸を用いることで初期吸着量の80%程度ではあるものの劣化の程度を抑制することが可能になった。

論文

日本で産出しない希少金属を海水から捕集; 特に海水ウラン捕集技術について

瀬古 典明; 玉田 正男; 須郷 高信

海洋開発ニュース, 31(1), p.8 - 11, 2003/04

原研は、海水からグラフト重合捕集材を用いてウランなどの希少金属を回収した。論文の要旨は以下の通りである。(1)基材の不織布に電子線を照射し、放射線グラフト重合技術を利用して捕集材を作製した。(2)希少金属としてウランとバナジウムを回収した。(3)捕集材を350kg使用した3年間の海域試験で約1kgのウラン(イエローケーキ)を捕集することができた。

論文

Recovery of cadmium from waste of a scallop processing with amidoxime adsorbent synthesized by graft-polymerization

白石 朋文*; 玉田 正男; 斎藤 恭一*; 須郷 高信

Radiation Physics and Chemistry, 66(1), p.43 - 47, 2003/01

 被引用回数:50 パーセンタイル:93.9(Chemistry, Physical)

放射線グラフト重合により合成した繊維状アミドキシム捕集材を用いて、ホタテ廃棄物からのカドミウム除去について検討した。捕集材は40$$mu$$m繊維経の不織布に200kGyの電子線を照射ののち、アクリロニトリルとメタクリル酸(80:20mol%)の混合液を接触させ、さらに化学反応を経て合成した。ホタテのうろには、Zn,Cdなどの重金属が含まれ、その濃度はそれぞれ13.7,4.62ppmである。ホタテのうろの前処理として粉砕を行い、実験にはその上澄みを使用した。バッチ吸着実験において、カドミウムの吸着にはpH6が最適であり、濃縮係数は1000に達した。アミドキシム捕集材ではCdのほかにZnの吸着除去にも有効であった。カラム実験では15$$mu$$mのカドミウム廃液から96.1%を除去可能なことを確認した。

論文

海水中の有用資源を求めて; むつ沖合に補修材試験装置

玉田 正男

エネルギーレビュー, 22(4), p.24 - 26, 2002/03

海水中のウランの濃度は3.3ppbであるが、日本近海に黒潮が運ぶ一年間のウラン総量は520万トンにのぼる。このうちの0.2%を捕集すれば日本の原子力発電に必要とされるウランを賄うことができる。放射線グラフト重合法では既存の材料にその特質を損なうことなく、接ぎ木のように新しい機能を付与することが可能である。この手法で作製した捕集材は、厳しい海象条件や自然環境において長期間にわたり強度を維持でき、かつ、ウラン捕集性能に優れるという特長を有する。海水ウラン捕集材の性能を実規模に近いスケールで評価し、種々の課題を抽出して、実用化への課題を明らかにするため、平成11年9月、有用金属捕集材実海域試験装置を青森県むつ関根浜沖合7kmの地点に設置した。平成11年度から、13年度までの3年間で、計9回の実海域係留試験を行い、1kgのウラン(イエローケーキ換算)を捕集することに成功した。実海域での長期浸漬試験の結果、グラフト重合用の基材やアミドキシム基と共存させる親水性基の改良により、さらに捕集性能が向上できる見通しを得た。

論文

アクリロニトリルとメタクリル酸との共グラフト重合不織布のアミドキシム化による吸着材の作成及び実海域吸着実験

片貝 秋雄; 瀬古 典明; 川上 尚志*; 斎藤 恭一*; 須郷 高信

日本海水学会誌, 53(3), p.180 - 184, 1999/06

アミドキシム捕集材のウラン吸着性能に及ぼすアミドキシム化時間の影響を検討する目的で、ポリプロピレン(PP)製不織布に放射線グラフト重合法によりアクリロニトリル(AN)とメタクリル酸(MAA)を共グラフト重合させた。得られたグラフト不織布を用いて反応時間を変えてアミドキシム化を行い捕集材を合成した。捕集材中のN含量を元素分析より求めた結果、N含量は反応時間30分で最大値を示した後、反応時間の増加とともに徐々に低下した。ウラン吸着量もこれと同様な傾向を示し、反応時間0.5~1時間で最大値を示した。この結果に基づいて、反応時間1時間でアミドキシム化した捕集材を用いて実海域で60日間吸着実験を行った結果、ウランで1.7g/kg-捕集材の吸着量を示した。バナジウムもウランと同様に3.2g/kg-捕集材の値を示した。以上の結果から、アミドシキム化の反応時間が捕集材の吸着性能に大きく影響することが明らかになった。

論文

放射線共グラフト重合法により作成したアミドキシム吸着材の海域でのウラン吸着

片貝 秋雄; 瀬古 典明; 川上 尚志*; 斉藤 恭一*; 須郷 高信

日本原子力学会誌, 40(11), p.878 - 880, 1998/00

 被引用回数:24 パーセンタイル:85.13(Nuclear Science & Technology)

アミドキシム吸着材のウラン吸着性能を向上させるために、アクリロニトリル(AN)と親水性モノマーであるメタクリル酸(MAA)とをポリプロピレン(PP)製不織布基材に放射線共グラフト重合させた後、アミドキシム化を行って捕集材を合成した。得られた捕集材を充填した装置をむつ事業所関根浜沖合い6kmの10から30mの深さの海域に60日間係留して、捕集試験を行った。親水基を導入した捕集材のウラン吸着性能は、ANを単独グラフトした捕集材に比較して、5倍の吸着速度を示した。pH8の海水に溶存している三炭酸ウラニルイオンを効率よく吸着するには、親水性モノマーを共グラフトした捕集材が有効であることが明らかになった。

論文

Preparation of fibrous adsorbents containing amidoxime groups by radiation-induced grafting and application to uranium recovery from sea water

樺井 信彦*; 片貝 秋雄; 須郷 高信; 江川 博明*

Journal of Applied Polymer Science, 49, p.599 - 607, 1993/00

 被引用回数:59 パーセンタイル:89.91(Polymer Science)

PP繊維にANをグラフト重合し、ついでグラフト側鎖のシアノ基をアミドキシム化して得たアミドキシム型繊維状吸着剤を用いて、銅およびウラニルイオンの吸着を行った。その結果、これらのイオンに対する吸着速度が極めて速く、吸着容量も高いなどの点が明らかになった。更に、海水からのウラン吸着性能を向上させる目的で、三つのアミドキシム化の条件-A:従来法(メタノール-水系、pH=7.0)、B:エタノール-水素(中和剤=Na$$_{2}$$CO$$_{3}$$,pH=7.0)、C:エタノール-水系(pH=4.0)で合成した吸着剤を用いて銅イオンおよび海水からのウランの吸着を行った。銅イオンの吸着では、C法の吸着剤の方がAおよびB法よりも吸着容量が低かった。一方、ウラン吸着では、銅イオンほどの違いは見られず、ほぼ同程度の吸着量を示した。これらのことから、海水からのウランの回収にはC法で合成した吸着剤が有利であると推定された。

報告書

低濃度ウラン溶液からのウラン採取システムの技術開発 -高性能ウラン吸着剤利用システムに関する調査研究-

堀田 平*; 石井 進一*; 宮崎 武晃*; 鷲尾 幸久*

PNC TJ6557 91-044, 48 Pages, 1990/08

PNC-TJ6557-91-044.pdf:1.92MB

本研究においては、海水中に溶存するウランを経済的に、かつ大量に回収する技術の可能性を明確にすることを目的として、新たに開発・改良されたウラン吸着剤の吸着性能の把握ならびにこの吸着剤を用いた海水ウラン回収システムの必要とされる基本的な諸元についての検討を行った。まず、ウラン吸着剤としては、動力炉・核燃料開発事業団殿より支給されたアミドキシム樹脂DCE(ジクロエタン未処理3%Nacl型)、同(アルカリ72時間振とう3%Nacl型)マイティピートおよびRNH-5(クロロホルム)について海洋科学技術センターの岸壁において、海水温度の高い夏期間に、最長10日間に亘って海水通水試験を行い、ウラン吸着量の分析を行った。その結果、アミドキシム樹脂DCE(ジクロエタン未処理3%Nacl型)およびRNH-5の吸着剤がこれまでにない高い吸着性能を有することが判った。しかし、他の吸着剤はさほど高性能ではなかった。一方、海水ウラン回収システムとしては、上下に通水網の張られた吸着室方式を考慮し、これに粒状の海水ウラン吸着剤が充填され波浪中の海面下に固定された時の、吸着剤の最適充填量および最適吸着室幅について模型実験によって明らかにされた。実験においては、主に吸着室内の挙動を観察することによって、各種の特性の把握が行われた。その結果、最適充填量としては、吸着室高さの1/3程度であり、また、最適吸着幅は波長の1/5程度であることが明らかになった。

論文

Effect of ultrasonic irradiation on the recovery of uranium from seawater adsorbents

大道 英樹; 片貝 秋雄; 岡本 次郎

Sep. Sci. Technol., 23(14-15), p.2445 - 2450, 1988/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:67.83(Chemistry, Multidisciplinary)

溶液中の金属イオンとポリマーリガンドとの間のキレート形成に対する超音波の照射効果が知られている。このことより、キレート形成による海水中のウランの捕集に対しても、超音波照射効果の寄与が期待される。放射線グラフト重合法で合成したアミドキシム基含有吸着剤を海水に浸漬したところ、超音波照射下では初期に大きなウランの捕集が見られたが、時間の経過と共に減少した。アミドキシム基による含水量の経時変化及び官能基量の変化を、NMRおよびEMで調べた結果、初期の大きなウラン捕集は含水量の増加に基づき、捕集の経時変化は官能基量の減少、すなわち超音波照射による官能基の脱離に基づくものと推定された。

論文

A New type of amidoxime-group-containing adsorbent for the recovery of uranium from seawater, II; Effect of grafting of hydrophilic monomers

大道 英樹; 片貝 秋雄; 須郷 高信; 岡本 次郎

Sep.Sci.Technol., 21(3), p.299 - 313, 1986/00

 被引用回数:72 パーセンタイル:95.24(Chemistry, Multidisciplinary)

繊維にアクリロニトリルをグラフト重合させ、そのシアノ基をアミドキシム化することにより、海水ウラン回収用の繊維状アミドキシム型捕集材AOFを合成した。親水性モノマーであるN、N-ジメチルアクリルアミド(DMAAm)、アクリル酸(AAc)などをあらかじめグラフトしておくと、AOFの含水率、吸着水の動き易さなどが向上した。これらを比較すると、AOF-DMAAm$$>$$AOF-AAc$$>$$AOFの順であった。一方、ウランの捕集性能はAOF-AAc$$>$$AOF-DMAAm$$>$$AOFの順であった。AOF-AAcでは、ウランと共に吸着されるアルカリ土類金属の吸着パターンが、繊維中のポリアクリル酸の分布パターンとよく一致した。また吸着されたアルカリ土類金属が、銅イオンなど重金属イオンを含む溶液を導入することにより脱着することを見出した。

論文

A new type of amidoxime-group-containing adsorbent for the recovery of uranium from seawater, III; Recycle use of adsorbent

大道 英樹; 片貝 秋雄; 須郷 高信; 岡本 次郎

Sep.Sci.Technol., 21(6-7), p.563 - 574, 1986/00

 被引用回数:73 パーセンタイル:95.35(Chemistry, Multidisciplinary)

放射線を用いてポリマー繊維にアクリロニトリルをグラフトし、次いでアミドキシム化することにより、新しいタイプの海水ウラン捕集用吸着材を合成した。カラム法によりウラン補修を行ったところ、低流量では吸着量が海水流量に比例したが、高流量では一定値を示した。バッチ法では、ウラン吸着量と(海水量/吸着材量)との関係が重要であり、これにより、いかなる実験規模で求められた吸着量も相互の比較が可能になった。吸着材を使用後、約80$$^{circ}$$Cのアルカリ水溶液で処理することにより再生が可能になったので、吸着材のくり返し使用の可能性を検討した。再生処理をしない場合は、くり返し使用により吸着材の含水率が減少したが、再生処理をした場合は含水率が増加した。吸着材の赤外吸収スペクトルの測定により、くり返し使用時のアミドキシム基の変化とウラン吸着量の変化の関係を明らかにした。

論文

Amidoxime-group-containing adsorbents for metal ions synthesized by radiation-induced grafting

岡本 次郎; 須郷 高信; 片貝 秋雄; 大道 英樹

J.Appl.Polym.Sci., 30, p.2967 - 2977, 1985/00

 被引用回数:104 パーセンタイル:96.81(Polymer Science)

アクリロニトリルの放射線グラフトとグラフトのシアノ基のヒドロキシルアミンによるアミドキシム化によって、アミドキシム基を含有する繊維状の金属用吸着材を合成した。アミドキシム化率および繊維中のアミドキシム基の分布をXMAによって測定した。使用前に吸着材を高温で短時間アルカリ処理することにより、金属イオンの吸着率が向上した。各種2価金属イオンに対する吸着性は、Hg$$>$$Cu$$>$$Ni$$>$$Co$$>$$Cdの順であった。繊維吸着材内部での金属イオンの分布状態から、吸着が金属イオンを含む溶液の吸着材内部への拡散によって支配されることを見出した。また、アミドキシム基の分布を吸着材の表面にのみ限定し、かつアミドキシム基を含むグラフト鎖の鎖長を短かくすることにより吸着率が向上することがわかった。

論文

A New type of amidoxime-group-containing adsorbent for the recovery of uranium from seawater

大道 英樹; 片貝 秋雄; 須郷 高信; 岡本 次郎

Sep.Sci.Technol., 20(2-3), p.163 - 178, 1985/00

 被引用回数:80 パーセンタイル:96.08(Chemistry, Multidisciplinary)

放射線グラフト重合法を用いて繊維にアクリロニトリルをグラフトし、次いでヒドロキシルアミンでアミドキシム化することにより、海水からのウラン補修用の新しいタイプのアミドキシム基を含有する吸着剤を合成した。繊維の表面にのみアミドキシム基を導入した場合には、繊維内に均一に導入した場合よりウラン吸着量が多かった。ポリアクリル酸の導入、吸着プロセスでの温度や流速の増大等によりウラン吸着量が増加した。アルカリ金属やアルカリ土類金属も吸着材中に存在するのが見出されたが、ウランに比べるとこれらの金属に対する濃縮係数は1/10$$^{3}$$以下であった。この吸着材はアルカリ処理や海水との接触などに対しても高い安定性を有していることを見出した。

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